自損事故のおじさん
と警察官

「ドーーーン!!」「ガシャ!? ガシャ!!」

 5月2日の午前中。事務所の外で耳慣れない音がした。ちょうど小雨が降っていた。外に出てみると、軽四が縁石とガード柵の間の歩道にスッポリとはまった様に驚いた。その車は落書き?などで実に派手であった。車の中は買い物袋(スーパー)などがいっぱいつり下げられていた。その瞬間、車のドアが開きおじさんが降りてきた。怪我もなさそうだし、被害者もいなかったので警察への通報はしなかった。おじさんは、そこらに散らばった物を片づけ始めた。ペットボトルのような物やらを我が家の庭の隅に置き始めたが、しばらく放っておこうと思い事務所の中に入って仕事をしていた。暫くして、さっきみた車のナンバーを思いだした。・・・うん?たしか新潟ナンバーだったな。・・・

 もう一度出ていって電話貸しましょうか?と訪ねたら、それに応じて事務所に入って来て、どこか知り合いの修理屋(車の)があるとかで、そこへ電話をかけていた。その後おじさんは、庭の一角を指さして「あの辺を使わせてください」と言ってきたので了承した。
 やがて、昼食の時間となり、我が家に戻って昼食を済ませて事務所に戻ってみると、まだ、そのまま。午後になり、電話を2度ほど借りに来たので貸してあげた。
 それからずいぶん経って修理屋さんが来て、なにやら話し会っていた。その後レッカー車が駐車場に入ってきたのでやっと片付くかと思っていた。その後庭を見てみると車の屋根に乗せていたキャリーボックス(FRPで出来た箱のような物、たたみ1畳位の大きさ)と、ゴミ(?)など少々そのまま残されていた。

 夕方、おじさんからの通報で男女一組の警察官がやってきて住所(番地)を訪ねたので、素直に答えた。まだ荷物などが残っているので、(おじさんに)片付けて貰いたい旨を伝えておいた。女性警察官から、「片づけて貰えると思います」と返答された。
 それから、連休が終わってもそのまま荷物は残されていた。5月8日警察へ電話をかけた。・・・これこれこうこうで、庭に荷物を残したままですので
何が入っているか見てみましたか?・・・中略・・・また連絡します。

先ほどの警察官から連絡が入り・・・あのおじさんは、住所も定まってないし、電話も無いという。
名前を教えましょうか?
・・・こちらも、名前だけ教えて貰ってもどうしようもないのですが。
警察でこの荷物預かって貰えませんか?
 ・・・それは出来ないので、レッカー業者か修理業者に連絡を取ってみます。
 近くの交番から連絡があり、荷物を見せてほしい。と連絡が入り、警察官が真新しいパトカーでやって来た。そして、荷物を見て「本署からは、小さな段ボールと聞いて来たので、これはもって帰れない」という。鍵がかかっていて中も何がはいっているか確認しようが無いし。

車に積みましょか?
車が汚れるから・・・(だめらしい。)

いったん引き上げた警察官から、「今度は車の修理業者の方で行ってもらいます」と連絡が入った。
暫く後、本署(?)からも同じような連絡が入った。

 発生から1週間後にやっと片づけてもらえた次第。片づけに来た修理業者の人の話によると、そのおじさんは年金暮らしで、修理代など現金で支払ってくれるお得意さんらしい。車の廃車手続きなどで新潟に帰っているらしい。私がそのままにしておいてたら、その荷物はそのままになっていた可能性が高かった。
 今の世の中、年金暮らしも思うに任せないのかもね。


戻る