パンツ泥棒
ついに逃げたか?!

 一昨年春のまだ寒い頃それは始まった。 週に1、2度掃除と管理のため自宅から数百メートルのところにある賃貸マンショ ンへ通っていた。ある日、貯水タンクの下側を何気なく覗いてみた。この貯水タン クの周辺には、数週間前から使った後のものと思われるコンドームが幾つも散乱し ていたのが気になっていたからだった。
 そこには、シーツのような布にくるめた女性ものの下着にあるような紐のような ものがみえた。何だろうと思い、引っぱり出してみたらやはり女性ものの下着。ま だまだ何かシーツのようなものにくるまれている、なんか気持ち悪くなって警察署 に連絡をした。

 やがて、警官が2名パトカーでやってきた。状況を話し貯水タンクの下側のくる んだものを取り出してもらったら、約10点もの下着類が押し込まれていた。これ が始まりだった。

 それから、毎日のように確認のため通うことになった。当時、知り合った「刑事 さん」から、近くで変質者と思われる者が出没して若い女性に抱きついたりする事 件が多発していると言うことを聴いていた。隣近所の住民の方々にも状況を聴いて 回った。まるで、刑事の真似事のような事をしてしまった(^^;。隣近所には、1軒 を除いて、不審な事も起きていないという。どうもこの類のものはここだけのよう であった。夜の見張りもやってみたが、持ち込まれる時間帯が特定出来なかった。  何か事件が起こる事だけは避けたかった。

その後、毎週のように、「毛布」やら「下着類」、エロ雑誌などと共に使ったコン ドームが同じ所に持ち込まれていた。近くの交番へ都度届けていたが・・・「盗ま れた」という被害届が出ていない。ということで捜査の対象とならなかった。処分 しても、やはり同じ所に何時も置いている。

・・・おかしいなー、処分されてもなぜ同じ所に・・・

そんなことが約9ヶ月続き、その年の暮れが近づいていた。近くのある一家が新築 して2年程の家を売却してどこかへ引っ越したらしい事を耳にしていた。その一家 は、私どもの建設計画にも口を出してきて、建設計画を変更させたあげくその後、 私どもの契約している建設会社に直接「あーしてくれ」「こーしてくれ」とか訳の 分からぬ事を訴え、役所にも訳の分からぬ内容の文章を送りつけて私どもを攪乱し た夫婦の一家であった。その年の初め、質問状を送り付けたが何の回答もなくその ままにしておいたのだ。・・・

 おかしな事に、その後何事も起こらなくなったのである。夜中の安眠妨害的な電 話も同じ頃に続いていたのだが、これもそれ以後ピタッとなくなったのある。
 今年の春も前年と同じ頃から警戒していたが、もう年賀状が発売された年の暮れ に近い今日も穏やかな日々が続いている。


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